【新型コロナ】第8次申し入れ(8/24)

なによりも子どもたちの命を守ることを最優先に

岐阜県教職員組合は、8月24日に県教育委員会に対し今年度2回目の新型コロナ感染症に関する申し入れをおこないました。通算して8度目となります。申し入れ内容をお伝えします。県教委の回答は後日お知らせします。


2021年8月24日

岐阜県教育委員会

教育長 堀 貴雄 様

岐阜県教職員組合

執行委員長 長谷川督翁

 

新型コロナ感染症に関する申し入れ書

 

 新型コロナ感染症の第5波拡大に関して、以下の要望を行います。

 

 

1 引き続き、以下のことがらをおこなってください。

  1.  感染者及び濃厚接触者のプライバシー保護に引き続き最大限配慮すること。
  2.  感染者や濃厚接触者が出た学校では、児童・生徒及びその家族が教職員及びその家族の不安を和らげるため、適切な情報提供につとめること。

2 状況に応じて、以下を適用するとともに、周知をはかってください。

  1. 未就児や小学生、要介護者の家族の養育をしている教職員及び妊娠している教職員の業務を軽減すること
  2. 教職員の在宅勤務や在校時間の縮小(遅出出勤や早い退勤)をすすめること
  3. 感染者及び濃厚接触者となった家族に対して援助が必要な場合は、特別休暇を適用すること。

3 修学旅行や遠足等の中止に伴いキャンセル料が発生した場合、教職員から費用負担を求めることがないようにしてください。また、保護者に負担が生じる場合は、県費から補助をおこなってください。

 

4 学校に配布される抗原検査の簡易キットについて、以下のことがらをお願いします。

  1. 今まで通り、発熱その他のコロナ感染が疑われる体調の児童や生徒は、登校させないことを原則とすること。
  2. 登校後に感染が疑われる症状がでた児童・生徒は帰宅させることを原則とすること。
  3. 簡易キットは100%の判定ではないうえに、医療関係者でない者が「学校ごとに濃厚接触者を特定」することは困難です。簡易キットの学校への配布は必要ないので、配布しないこと。感染者や濃厚接触者の判定は、保健所や医療機関でおこなうことを原則とすること。
  4. もし簡易キットを使用する場合、各学校では養護教諭や担任が対応することが予想されますが、それがかえって学校内の感染を引き起こす可能性があります。簡易キットを使用できる体制や環境を十分に整えてからおこなうこと。

5 感染予防を徹底するため、小中学校を含めて自動検温装置を各学年数設置し、体温を再確認したうえで校舎内に入るようにして、家で平熱であっても37度以上は出席停止としてください。

 

6 会計年度任用職員について、以下の対応をおこなってください。

  1. オンライン授業となっても、非常勤講師(会計年度任用職員)の通常の勤務を保証した上で、オンライン授業を担当しない場合や自宅待機を命じられた場合であったとしても予定された報酬を支払うこと。
  2. オンライン授業をおこなう場合、その準備の時間の報酬も支払うこと。
  3. オンライン授業期間であるかどうかに関わらず、非常勤講師の有給での休暇を保障すること。
  4. 上記1~3について、各学校の非常勤講師に周知すること。
  5. オンライン授業の実施によって授業時間が減少したことを受けて、それを補うため新たな授業日・授業時間が設定された場合、非常勤講師の授業時間も増える事を予想して、更正予算を県当局に要求し、報酬が支払えるようにすること。

7 休校・分散登校・オンライン授業などの実施により授業時数が減少した学校に対して、授業の年間標準時間数を必ずしも満たさなくてもよいことを各学校に周知するとともに、授業時間数の確保の方法は各学校が自校の状況をふまえて実施するように通知してください。たとえば行事の中止・削減に伴って実施できなかった総合的な学習の時間などを教科の授業に変更することも各校の裁量に任せるように通知してください。

 

8 授業時数が減少したことを理由に、小中学校においては教育事務所管内または市町村単位で一律に土曜授業を実施しないように要請してください。

 

9 健康チェックや消毒作業など、教員でなくても可能な職務に対して、必要な人員を雇用確保してください。

 

10 中止された文化祭や修学旅行などの学校行事については、児童や生徒の学びの保証の観点から、各学校で実施時期・実施方法を工夫して、実施を検討するよう各学校に働きかけてください。

以上



「この緊急事態に県教委も忙しいのだから、要請などは控えた方がよいのでは」という声も聞こえてきます。しかし、県教委からは「現場や先生方、子どもたちはどうなっているのか、何に困っているのか知りたい」「組合から情報がもらえるのはありがたい」「また何かあったら教えてください」と言われ、時間を作って懇談をしてもらっています。今後も、私たちは全ての子どもたち、保護者、教職員が抱えている不安・疑問などをできる限り伝え、解決していきたいと考えています。