【新型コロナ】第4次申し入れを行う(4/14)

4月14日、岐阜教組は岐阜県の新型コロナウイルス感染症「非常事態」総合対策を受けて、岐阜県教委に対して「新型コロナウイルス感染症対策」について第4次の申し入れを行いました。 これまでに現場から寄せられた声も反映しています。以下、要点をお知らせします。


臨時休校延長に関して

(1)学校での感染を防止するため、学校でしかできない必要不可欠な業務がある場合を除き、教職員の勤務の基本を在宅勤務としてください。市町村立学校においても同様な処置を促してください。

  • 在宅勤務について、疾患のある人、妊娠者への配慮についても周知するように、小中にも通知を出した。在宅勤務の際に外出をする等の行動に気を付けてほしい。休業要請で生活が苦しい県民からの厳しい視線があり、県教委にも声が寄せられている。
  • 必要不可欠な業務は学校ごとに幅がある。その中には児童・生徒の学習権を保障するために、最低限必要な業務もある(オンライン教材の支援、児童・生徒への連絡等)。
  • 県立学校は、在宅勤務を広げるように3分の1ずつの勤務となるように通知した。小中にも促す。

(2)保護者や児童生徒との連絡用に回線が不足する学校には、臨時電話を設置してください。

  • 県立は1校に携帯2台を設置する。担任1台がふさわしいとは思うが、予算が取れない。

(3)県立高等学校で4月20日から実施予定のオンライン授業に対して、担当者の負担や取組への不安を解消する手立てを講じてください。ネット環境のない生徒への対応・指針を示してください。

  • 担当者の負担が増すことは理解している。オンライン設定ができる人、カメラ前で授業ができる人もいるが、できない人もいる。校長の依頼の仕方もあると思う。
  • オンライン授業だけでなく、自分の映ったDVDがコピーされること等についての不安は理解した。
  • 児童生徒の学びの保障のため、何でもしていくスタンスで駆け足でやっている。
  • ネット環境の不足や登校させるリスク等を考慮するとともに、いかに公平にできるか検討している。複数の手段を重ねて対応する。ネット環境のない家庭は、課題を渡す等の対応をする。県立は通学範囲が広く、郵送するための予算をつけた。
  • 4月17日に大垣北高で300人規模のオンライン学習を試験配信した。4月20日からテスト接続を兼ねて県立84校に広げる。
  • オンライン授業はあくまでも学習支援であり、現在の文科省の通知では単位認定には読み替えられない。今後どうなるかはわからないが。

(4)会計年度任用職員に対して早急に辞令書・勤務条件通知書を交付し、勤務の在り方について周知してください。

  • 「辞令書が渡されず、学校からの指示もないのでどう勤務するのか分からない」という声に対し、本人が納得の上で勤務しないならいいが、仕事がしたいのに来させないのは雇用の継続を考えると後で困ることになる恐れがある。
  • 「可茂地区では、夏休みに授業があることを見越して予算を温存するために今は休めと言われた事を伝えた」ことに対して、勤務が夏休みにあることを想定して今からカットすることはしない、市町にも徹底する。
  • 収入が途絶えることが長期化して、他に就職されてしまうと学校再開時に非常勤講師確保が困難となってしまうことは理解しているので、雇用の継続をしていきたい。

 

学校の再開にあたって

(1)マスク、消毒液、体温計(非接触型・普通の物)等、必要な物品を配布してください。

特に特別支援学校には医療的ケアを必要としたり基礎疾患を持っている児童生徒が多数おり、必須となります。また、これら物品の今後の配布見通しを教えてください。

  • 確保に努力しているが、業者から断られ見通しは困難。→【組合】今後も努力をお願いしたい。
  • 少し手に入ったものを、入学式のために配布した(4月4日、6日にマスク、消毒液)
  • マスク:再開の折には、家庭科の授業でも作ることをお願いしたい。
  • 消毒液:医療現場が優先となるので、基本的には流水、手洗い(石鹸)を徹底して欲しい。手洗い場が少ないのを補う工夫も必要。
  • 体温計:非接触型は手に入らないし、外気温に影響を受ける。納品の目途が立たない。

(2)保健室対応の困難が予想される学校には、養護教員の補助者を配置してください。

  • 「新型インフルエンザの際に養教の免許がない人を雇用した」ことを伝えると、養教の免許がない補助者を採用する場合、継続雇用できるわけではなく、人の確保が大変と予想する。スクールサポートスタッフなどの活用も考えたい。雇用対策費の活用も考慮する。

 (3)現場の実態に合った学校感染防止マニュアル・保健室対応マニュアルを作成して、周知してください。

  • 養教に負担がいかないように学校全体で取り組む。イニシアティブは養教。今回は保健室とは別の部屋を用意する事が必要。各学校の保健厚生部や保健体育の教員にも活躍して欲しい。
  • 学校再開にあたって、以前のマニュアルチェック表をもとにする。(感染防止の基本ベース=手洗い、マスク、距離を取る、3密をなくす)。症状があれば学校に連絡して無理に学校にでてこない。

(4)基礎疾患のある教職員、妊娠中の教職員、重度の障害児と関わる教職員については、特段の配慮をするように、各学校長に指示してください。  

  • 臨時休校中は、基礎疾患のある教職員、妊娠中の教職員は、在宅勤務にしてある。
  • 岐阜県が特定警戒(都道府)県になったことによって色んな条件が関わってくる。
  • 再開時に感染がおさまっていない事もありうる。教職員自身が感染するリスク、感染させるリスクを考え、再開時に考えていきたい。

 

今後の対応について

(1)予定の変更がある場合は、できる限り早くお知らせください。(学校再開、部活動の大会、教職員研修、教員採用試験、夏季休業方針 等)

また、各学校で決定する予定の変更については、その判断基準をできるだけ早くお知らせください。(定期考査、修学旅行、体育大会、文化祭、夏季休業 等)

  • 部活動の大会:中体連、高体連ともに会議がもてていない。高体連東海大会は中止だが9競技は東海大会でインターハイ予選を行う必要がある。5月中には全国大会の方針を決めたい。部活動で児童生徒の人生もかかっていることも理解している。県レベルの大会ができないかと思う。
  • 教員採用試験:実施予定、日程も変わらない、対応策を考えて5月に要項を発表する。HPを見てほしい。要項は今年度からダウンロードとなった。直接の持参による受付はしない。
  • 夏季休業方針:小中は市町教委が判断する。県立は、昨年度夏休み標準を36日位としたが、同様に目安を出す可能性がある。

(2)以下について検討し、文科省へも要望してください。

1.今年度の経年研修、特に初任者研修を免除または縮小すること

  • 初任者研修・12年目研修:4月に文科省に問い合わせた結果、法定のため、やらざるを得ない。時期、方法を工夫して行う。6月までは他の研修も総合教育センターでの研修はやらない決定をした。在勤校でセンターのHPの資料を見て研修してもらうなど。
  • 臨時休校中も在勤校での研修を進める(初任者が模擬授業を行う、先輩教員の模擬授業を示範授業とするなど)。勤務校で時間を確保し、「校外での研修扱い」とする。
  • 高校特支はWEBで研修する(テレビ会議システム)。→【組合】再開後、研修が負担にならないようにお願いしました。

 2.免許更新を免除すること

  • 法定なので、中止・延期・免除はない。文科省が感染予防のために各大学に講義の仕方を工夫するよう要請した(オンライン、DVD配布など)。

 3.教育課程講習会を中止すること

  • 令和4年から新学習指導要領になり評価も変わる。その対応のためやる予定。
  • Webでやることも考える。ただし免許更新が関わる講義は、単位認定の関係でWebは認められない。

 4.校外からの参加者を募る発表会・公開授業・校外研を中止すること

  • 少なくとも今はやってない。事態が収まるまで募ることはできないことを、参与、次長からも校長会で話す予定。

 5.全国学力テストを延期ではなく、中止すること →すでに中止が決定

 

(3)岐阜県学校保健統計調査・学校環境衛生調査の提出を中止してください。

  • 文科省から来る全国に報告するデータとして残していかねばならない。→【組合】色々な調査が負担である。精選していく機会なのでやめるように検討してほしい。

 (4)学校再開のめどが立たなかった場合、夏休み前までに定期考査及び成績処理がおこなえない可能性があります。その際には、就職希望者が各企業に提出する学業成績は2年次までのものとするように各方面に対して調整してください。

  • (7月1日に求人が動き出す。今までは前期中間までの成績で受験先を決めた。校内で公平に適正な評価をする必要があることを伝えた)学校毎に教育課程がある。評価の仕方については学校判断である。その時点での評価であればよいので、定期テストが必要なわけではない。
  • 求人が来るのか等、生徒の不安に応える必要がある。企業への求人要請をする。

「この緊急事態に県教委も忙しいのだから、要請などは控えた方がよいのでは」という声も聞こえてきます。しかし、県教委からは「現場や先生方、子どもたちはどうなっているのか、何に困っているのか知りたい」「組合から情報がもらえるのはありがたい」「また何かあったら教えてください」と言われ、時間を作って懇談をしてもらっています。今後も、私たちは全ての子どもたち、保護者、教職員が抱えている不安・疑問などをできる限り伝え、解決していきたいと考えています。