ほんりゅう 2022年2月5日(長谷川)

勉強は、就職や進学のためにするのではなくて、「おもしろいから」「学ぶことに意義を感じるから学ぶ」生徒を作りたい……今までの教員生活で何度も試行錯誤をしてきたが、いまだに正解は見つからない▼「学ぶ意欲」を評価しよういう試みもずっと続けてきた。定期考査ごとにノート点検を続けていた時は、毎回40人×9クラス=360冊を見ていた。効果がなかったわけではないが、労力がとても大きかった。50代前半に分掌の仕事も部活指導も大変な状況になり、睡眠不足で耐えられくなった。「このままではうつ病になる」と感じてやめることにした。「生徒をまず第一に考え」「生徒にとって良いことはとことんすべき」は正義なのだろうか。教員も「自分の健康」を考えるべきだ▼来年度高校でも「観点別評価」が始まる。各学校で評価方法の検討で悩んでいることだろう。すでに始まっている小中では、教員の苦労の声が聞こえてくる▼子どもたちにとって「観点別評価」が良い一面もあるだろう。しかし、新しいことを導入する際には「教員の負担を極力増やさない」という視点を必ず持つべきだ。そうでないと、教員の病休者が増加して、教育活動そのものが続かなくなる。

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