ほんりゅう 2020年1月5日(長澤)

あけましておめでとうございます。100年前、1920年1月に国際連盟が発足しました。第1次世界大戦への痛切な反省から誕生した人類史上初めての国際機関です▼日本は「大正デモクラシー」の真っただ中。普通選挙、男女平等、海外派兵の停止、部落差別解消、自由な教育を求める運動などが展開され、労働組合や農民組合などの結成が進みます▼20年代を民主主義が花開いた時代とするなら、次の30年代はファシズムが台頭してくる時代。世界恐慌の影響が出始めた列国は排外主義を強め、国際協調から自国第一主義へ転換。国際連盟は第2次世界大戦を防げませんでした。日本も軍部が台頭し、治安維持法によって言論の自由は弾圧を受け、「お国」を批判することができなくなっていきます。その行きついた先が…▼新年最初を明るい話から始めようとしましたが、100年前を俯瞰するとこんなことになってしまいました。繰り返されることがないよう、歴史から学びたいものです▼日本国憲法は前文で「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起こることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言」しています。政府が間違いを犯さぬよう、私たちは「主権者」となる必要があります。