ほんりゅう “本物”を求めて(岩田)

  BS放送でこんな番組を観ました▼「うちの病院はドクターが“白衣”を着ないんですよ。患者さんに接するスタッフは、みな同じユニフォームを着ています」「生活の質を落とさず、1日も早く社会復帰できることをめざしています」という院長の言葉が印象的でした▼看護師も医者も10種を越えるスタッフが皆同じ物を着て治療、リハビリにあたっています。そのスタッフの数は、基準の5倍だそうです。中には“スタッフサポート”というスタッフまでいます▼一人一人が必要とするリハビリを、最短期間で実施するためにチームが知恵を出し合い目的達成のために力を合わせている映像が流れました。一見当たり前のようなコメントや映像のように見えますが、そうではありません。院長は、“従前の病院”の常識や慣例を気にすることなく“患者のために最善を尽くす”という一点を理想とし日々の取組を決めて、実行しているのです▼「自分が外科手術で助けた患者さんが、寝たきりになり、長期入院を強いられていた。」という普通の病院の様子にショックを受けたことが原点だといいます。「患者さんを寝たきりにするために助けたんじゃない。私が助けた患者さんを寝たきりにするな!」そんな想いがスタートだったと理解しました▼同じ「先生」同士、教育にたずさわる私も原点を見失わず、“本物”を求めたいと思いました。