ほんりゅう 他人事(ひとごと)と自分事(わがこと)?(井深)

 「ほんりゅう」に寄稿することになった。力量不足で、むずかしいことは、今は、書けない。これから学習を積んで、「やるしかない」とまじめに考えている。


 私ごとで申し訳ないのだが、今、実父が肺ガン治療のために入院している。先日、医者に呼ばれて、兄と一緒に話を聞いてきた。家族も同意した上で、放射線治療を始めるという結論を出した。4月12日、行くのを少し嫌がった父の体を支えながら、県議選の投票所に出かけた。

 外出ついでになじみの店で食事をした。父は久しぶりに酒を飲みたがった。大好物の刺身を肴にしながら、一合だけ飲んだ。幸せそうに、あれこれとおしゃべりしていた顔を目に焼き付けながら、80年以上生きてきた父の命の重みを感じた。もしかすると、自分事であるからなのかもしれない。


 日本には憲法9条があるから、70年間、一人の戦死者も出していない。今、一人ひとりの命の重みをすべての人が、自分事に感じられたら……。


 人の命を他人事にするわけにはいかない!