ほんりゅう 「サガクシキュー」(柏瀬)

昨年末の職員朝会で「25日に差額支給」との連絡があった。我々の世代には懐かしい響き、しかし、若い職員には何のことかよくわからない「サガクシキュー」。▼無くなったのはいつ頃か記憶が定かではないが、十数年前に遡るのではないか。その後は「マイナス勧告」や「ゼロ勧告」「給与表の見直し」「県の独自カット」などによって、ベースアップがないまま来てしまった。今回の給与改善は当然の措置だ。▼しかし、喜びもつかの間。仮に「給与制度の総合的見直し」が4月から実施されると、初任給は多少アップしても、中堅・高齢層は引き下げられ、トータルの生涯賃金はマイナスに。差し引きゼロの「朝三暮四」よりやり方がひどい。▼この正月に、高校を卒業して8年目の子たちの同窓会に出席した。その中に、何年も講師をして、今年度正式採用されたと報告してくれた子がいた。教育現場の厳しさを知り、その上で教師を目指そうとする、その情熱がうれしかった。▼人はパンのみにて生きる訳ではないが、生きるためにはパンが必要。2015年度の賃金交渉は正念場を迎える。若い教師もベテランも、誰もが希望を持って働き続けられるよう、力を合わせて給与削減の動きを押し返していこう。