ほんりゅう 「どまつり」に光を見た - 村上

 8月25日~26日の2日間、名古屋で開催された「にっぽん真ん中祭り(どまつり)」の見物に妻と出かけた。京都の大学に通う息子が出場するというのがその理由だ。親ばかと言われてもしかたがない。

 さて、「どまつり」は、高知のよさこい祭りや北海道のYOSAKOIソーラン祭りをモデルに誕生し、今年で14回を数えた。「市民がともにつくる祭り」「観客動員ゼロ=全員参加型の祭り」をコンセプトに、その運営は主に名古屋の学生たちが担ってきた。ここ数年、参加チームは200を超え、前夜祭も含めた3日間で200万人近い観客を集めている。

 祭り当日、出場チームはステージと通りを合わせて、2日間にわたり6か所程度で演舞を披露する。自分たちの地元にちなんだテーマを踊りでどう表現しているのかを考えながら観るのも楽しい。35度近い猛暑の中であったが、老若男女を問わず参加チームの熱気はそれ以上であった。とりわけ、参加者の多数を占める若者たちの躍動感と真剣に取り組む姿には胸を打たれるものがあった。

 この祭りにイデオロギーや政治は無縁なものだ。しかし、私は、裏方として奮闘した学生たちも言めて、参加した多くの若者たちのエネルギーに、ある種の希望を感じずにはいられない。若者も捨てたもんじゃないぞ、と。なんとなく爽やかな気持ちになれた2日間であった。