ほんりゅう まるでショッカーみたい - 国枝

 8月17日~19日、神戸で「教育のつどい2012」があった。阪神大震災で甚大な被害を受けた神戸で、東日本大震災に思いを馳せながらの印象深い大会になった。▼開会全体集会では、反原発のメッセージを発信し、ネットで話題になっている高校生アイドル藤波心さん(兵庫出身)の話を聞いた。印象に残ったのは「しっかりと原発の授業をやってほしい」というメッセージ。周囲のクレームに負けずに、原発についてマスメディアから伝わってこないことも含め、しっかり取り上げてほしいということだった。▼心さんにツイッターで絡んでくる原発容認派の人には、工業高校生や理系の大学生が多いとか。しかし彼らの言い分は「原発がないと便利な生活ができない」「産業が衰退してしまう」など、どこかの受け売りみたい。「狭い範囲」で心配している人が多く、「まるで脳にチップを埋め込まれたショッカーみたいだ」と言われた。「だから、そんな人をまともな人に戻してください」…この例えには感心させられた。▼心さんから見ると反原発集会に集まる人に若い人が少ないらしく、「もっと若い人を!」とも言われた。僕らから見れば「ずいぶん若い人がいる」のだが、放射能の被害を考えたとき、若いほど被害は深刻で、だからこそ母親が危機感を感じているのだし、子どもたちこそ、この問題を深刻に受け止めなくてはならない。心さんのメッセージを正面で受け止め、真摯に原子力発電にむきあっていこうと、決意を新たにした。