ほんりゅう 2023年12月5日(奥村)

先日、障がいや病気、家庭環境の複雑さなどを発端とする生徒同士のトラブルが何件かあり、そのことについて生徒の前で話をする機会があった▼「人の一面だけを見て、あいつは気にくわないと思って悪口を言ったり、バカなやつだとさげすんだりしてはいけない。その人にはいろんな面があり、表面上は分からない事情を抱えていることもある。自分の知っているその人はほんの一部分に過ぎず、そこだけを見てその人を評価するべきではない」▼毎日教師として忙しくしている中で、朝、勤務時間ぎりぎりに出勤し、勤務時間が終わればすぐに学校を出る先生がいる。生徒の対応や分掌の仕事も十分とは言えない人がいる。そんな人を見て「ダメな人だ」とか「自分は長時間働いているのに」などと、口には出さずとも思ったりすることがある▼しかし、人はそれぞれいろんな事情を抱えて生きている。一人ひとりが必死で生きている。職場でのその人は、その人のすべてではなく、ほんの一面に過ぎない。人を簡単に評価してはいけない。生徒への話は、自分を省みる機会となった。

 

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