ほんりゅう 2022年10月5日(奥村)

私のクラスの生徒が病気のため、なかなか登校できず通信制高校へ転学することになったときの話です▼転学届を提出した彼女に、ある先生がこんな話をしてくれました。「岐阜市の百々ヶ峰という山に登るには三田洞弘法ルート・松尾池ルート・松籟団地ルート・西山団地ルートなど道は複数ある。これと同じく、自分が目指しているところへのルートは、急だが短い道、なだらかだが遠い道、回り道や遠回りなどいくらでもある。自分に合ったルートで目的地に到達すればいい」本校で学んで卒業したいと考えていた彼女にとって転学は苦渋の決断でした。そんな彼女に、この話は救いになったのではと感じています▼生徒の指導の仕方で意見の異なる先生がいます。そういう時に「自分とは考え方が違う人」だと遠ざけるのではなく、「目標に到達するのにはいくつものルートがある」と考えると、心穏やかになれると気づかされました▼子どもたちが将来幸せに生きていくために、私は自分のやり方でできることをしていきたいと思います。無理して他人のルートを登ったり、他人に自分のルートを押し付けたりしないようにしたいと思っています。

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