【平和】今こそ、子どもたちと 平和について語りましょう


 2月24日、ロシアがウクライナに攻撃をおこないました。子どもたちを含む多くの市民の犠牲者が出ています。私たちはロシアの侵略行為に強く抗議し、即時停戦・撤退を求めます。

 

 この事態を受けて国際社会は、金融や貿易、スポーツなど様々な制裁を実施しています。ここから分かることは、日本国憲法前文にある「平和のうちに生存する権利」「いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならない」などの理念が国際社会に支持されていることです。第9条では「国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使」を放棄しており、私たちの憲法の素晴らしさをあらわすものであるとも言えます。

 

 一方で、「軍備力増大」や「核兵器所有」など、危機感をあおる主張も見られます。緊急事態での性急な議論は、歴史上でもしばしば誤った判断と重大な事態を招いてきました。

 

 今、日本の多くの子どもたちが今回のニュースを見て、様々な疑問や意見を抱いていることでしょう。今こそ、私たち教職員は子どもたちと共に平和について、憲法について語り合い、学びあうことが大切ではないでしょうか。全世界の平和を実現するために、一人ひとりができることを考え、行動しましょう。

岐阜県教育会館前でスタンディング
岐阜県教育会館前でスタンディング
岐阜大学前でスタンディング
岐阜大学前でスタンディング
恵那市内でスタンディング
恵那市内でスタンディング
高山市内でスタンディング
高山市内でスタンディング


【書記長談話】ロシアによるウクライナ攻撃に断固抗議し、即時停戦・撤退を求める

岐阜県教職員組合

書記長 岡山佳代子

 

 ロシアがウクライナ侵攻を続けています。子どもたちを含む多くの犠牲者が出ています。平和な国際社会を望む私たちは、ロシアの侵略行為に強く抗議し、即時停戦・撤退を求めます。

 この事態に、金融・貿易・スポーツでの制裁のほか、支援の募金や非難声明の発表などが世界中に広がり、多くの国・団体・組織・個人が、ウクライナへの連帯とともに、国際社会のルールを無視するロシアを非難し、排除をおこなっています。これらの制裁によって、制裁を行なう側への大きな影響も予想されますが、それでも国際社会が団結して侵略行為を阻止する行動を取ることを、私たちは支持し、その仲間に加わりたいと考えます。

 ロシアの侵略行為に国際社会が大きく反発していることは、日本国憲法前文に掲げる「全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有する」「いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務である」などの理想が国際社会に支持されている証左であると言えます。

 同様に、「核兵器所有」を背景とした威嚇をロシアがおこなったことも国際的に大きな非難を浴びています。「国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使」を「永久に放棄する」と規定する日本国憲法第9条の普遍性・先見性も明らかになりました。

 私たちがウクライナ国民のためにできることは、ロシアを非難する国内・国際世論を高めるなど、できうる運動を広げることです。それがロシアをしだいに追い詰めつつあります。

 一方、日本の一部に、「軍備力増強」や「核兵器所有」、そのための「憲法改正」や「非核三原則の放棄」など、この事態を利用して危機感をあおるような言動も見られます。あおられた中では国民は冷静な判断や熟考ができません。歴史の上でもしばしば誤った判断とその結果としての悲惨な戦争を招いてきたことを思い起こす必要があります。

 今、多くの児童・生徒がロシアによるウクライナ侵攻を目にして、様々な疑問や意見を抱いています。児童・生徒が国際社会に目を向け、国際社会の中での日本の未来を考える契機にもなっています。私たち教職員が今すべきことは、児童・生徒の疑問の声に答え、ともに学び考えることです。その中で、憲法が掲げる「崇高な理想」を伝え、それを実現させていく「主権者」を育てていきましょう。

 

2022年3月18日