ほんりゅう 2021年12月20日(河村)

『人間というものは、ひとりひとりがそれぞれのじぶんの時間を持っている。そしてこの時間は、ほんとうにじぶんのものであるあいだだけ、生きた時間でいられるのだよ。』ミヒャエル・エンデ「モモ」の一節です▼エンデがモモを執筆してから約50年。世界はめまぐるしく変化し、時間はさらに細分化されました。季節の移り変わりを記した暦は忘れ去られ、記号としての日付を追いかけている。「じぶんの時間」は「じぶんのもの」ということも忘れてしまいそうです▼現代社会はそれぞれの大義名分の下、平気でわたしたちの時間をどろぼうしていきます。それは教育現場でも同じです。働き方改革が叫ばれ、業務の効率化が求められますが、削られた時間にまた業務が詰め込まれます▼私にとっての組合活動は、時間どろぼうからじぶんの時間を守るための活動でもあります。今年1年、様々な会議に参加してきましたが、たくさんの方に参加してほしいなと思う内容ばかりでした▼で、結局何が言いたいのか、と。もうすぐ冬休みがやってきます。日頃のお仕事から離れて「じぶんの時間」は「じぶんのもの」と感じられる年末年始をお過ごしください。これが言いたかったのです。

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