ほんりゅう 2021年10月20日(河村)

読書の秋です。さて、このコラムを読んでいる皆さんに質問です。中学校3年生の国語の教科書。全ての出版会社に採択されている物語はなんでしょう?▼正解は……魯迅の「故郷」です!覚えていますか?ルントウ、チャー、そしてヤンおばさん。懐かしいですね。ちなみに光村図書出版の中学3年生の教科書への初登場は、昭和41年(1966)。50年以上教科書に載っているのです▼そんな「故郷」ですが、読むたびに考えさせられる一節があります。『思うに希望とは、もともとあるものともいえぬし、ないものともいえない。それは地上の道のようなものである。もともと地上には道はない。歩く人が多くなれば、それが道になるのだ。』▼初めて故郷を読んだのは中学3年生の頃のはずですが、正直全く覚えていません。教員になって故郷を読み直したとき、ようやく魯迅の言わんとしていることや、長く読み継がれてきた理由が分かった気がしました▼読書って、本当にいいものですね。あなたにとっての「希望」はなんですか?私にとっての希望は……。

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