飛騨神岡高校(飛騨神・生徒数176名)の教員が共同で教材開発を行った。コロナ禍で休校中のグランドを利用し、生物・体育・数学・工業がコラボした▼脚で走るのと自転車で走る場合の加速度の違いを教える物理の教材。人と自転車が同時に走り、上空からドローンで撮影。その映像から、画像処理で一定の時間の間隔で残像を残し、加速を視覚化。生徒にはそれをグラフなどで示して直感的に解るものにする。目印となるコーンを5メートルの等間隔で100メートル設置したり、空中の定位置でドローンを静止するなど、大掛かりで準備は大変だったが、5人の教員は爆笑しながら作業した。失敗も含め5回は走ったそうだ▼街中ではドローンは飛行できないし、教員が爆笑しながらグランドで自転車と競争していたら、何事かと思われるだろう。飛騨神だからできる技でもある▼飛騨神のフェイスブックには、学校の誇りを語る生徒の話が紹介されている。少人数だからこそ、教職員全体で生徒に関わり、一人ひとりのニーズに応えた学び・進路実現を提供できる。地域との多様な関わりも魅力だ▼生徒は教職員や地域の方と心の通う信頼関係の中で学ぶ意欲や生きる喜びを味わっている。こんな魅力的な学校がたくさん増えてほしい。