ほんりゅう 11月5日(岡山)

文科省の問題行動・不登校調査でいじめ件数は過去最多で「重大事態」も急増しているという(18年度)。岐阜市「中3いじめ転落死」の第三者委員会聴き取り調査では「いじめと受け取られる行為をじゃれていると認識していたというニュアンスがあった」「『確実に情報が上がっていない』と学校全体で連携に問題があった」などが報告された▼問題の背景に教員の多忙な働き方があると思う。多くの会議、資料準備、研究授業準備、自習準備、各種行事、日々起こる問題行動への生徒対応…思春期を迎える生徒たちの様子を多面的に見る余裕があるだろうか。アンケートだけでいじめを把握できないこともある。生徒から本音を聞き出すには時間がかかり、対応するために授業を自習にすることもある。「時間がほしい」「代わりの先生がいてくれたら」と切に思う▼別の文科省調査では公立中学校教諭で6割、公立小学校教諭で3割が過労死ラインを上回る勤務だ。教育委員会が「割振り」等の提起をし始めているが、業務が減らなければ過密労働は改善されず、多忙化は解消されない。「時間が足りない、先生を増やしてほしい」現状を、文科大臣はどう考えているのか。本当にいじめをなくそうと思っているのか。