ほんりゅう 8月20日(長谷川)

高校野球でこの夏一番の注目投手は地方大会の決勝で登板することなく敗退した。ケガを避けるために投げさせなかった監督に対して、「甲子園に行けなくていいのか」「本人も投げたかったはずだ」という声も聞こえた。もし投げさせて将来の大きな活躍が失われたとしたら、また批判されただろう。そして、今までどれだけの選手が無理をして未来を失ってきたのだろうかと思う。休養の日の設定や投球制限などのルールがあれば、選手も監督も救うことになる▼私たち組合は教職員の多忙解消を長年訴えてきた。20年ほど前、週休2日制になったが、業務量は減らなかった。それどころか更に業務量は増え、小学校や特支学校の教職員は空き時間がほぼなく、土日に出勤する教職員も増えた。高校では0限・7限授業、土曜や長期休暇の補習などが設定され、夏休み・冬休みも短くされた。部活動は、平日の練習不足を補うため土日ともフルに行われ、朝練が増した▼教員は「子どもたちのため」なら頑張ってしまう。その結果、自分や家族を犠牲にしてきたとも言える。燃え尽きて早期退職する教職員、病休となる教職員も多くいる。何より、〝ブラック〟な職場を志望しない大学生が増えた。授業時数、補習など、もっと制限が必要ではないか。