1年で一番輝く季節が来た。春の訪れは心を躍らせる。学校には新規採用の先生方も赴任してくる。きっと、不安もあるだろうが希望も大きいことだろう。私も36年前はそうだった。以後も4月が来れば毎年うきうきするものだった。こうして岐阜の教員として35年働き、岐阜に住んで34年が経つ。愛着が生まれた。転居しようと思ったこともない。この春は、息子も18年ぶりに岐阜の地に戻ってくる▼岐阜で暮らすようになってスキーも覚えた。飛騨の山々も美しく、温泉にもたびたび訪れる。長良川でのラフティングは何よりの思い出だ▼私のような県外出身の初任の先生方には豊かな自然も、食べ物がおいしいことも誇らしく思う。しかし、何よりも大切にしたいのは、人と人との結びつきである。「岐阜に来て良かった」「岐阜の教育をこの方たちと良くしたい」とどんどん活躍して欲しいと思う。36年前、一番に身に付けたのは岐阜弁だった。コミュニケーションを密にするために自然と身につけたのだと思う。(亡くなった母はきっと残念がっていたに違いないが)▼赴任していらっしゃる先生方を、あたたかく仲間として迎え入れ、一緒に岐阜県の教育を良くし、子どもたちのために働きたいものだ。それこそが、郷土“岐阜”に誇りをもつことにつながらないか。