ほんりゅう 「手当て」( taken care of )という言葉(井深)

 

1月始めにNHK「ニュースで英会話」を観た。途中のインタビューの内容に思わず見入ってしまった。講師の鳥飼玖美子さんが米国政府官僚のグレン・S・フクシマ氏に世界の将来の予測を尋ねた。彼は、元財務長官で元ハーバード大学長のラリー・サマーズ氏の言葉を引用しながら、以下のように述べた。「特にグローバル化を信奉する人々の間で、どれだけ指導力が発揮されるかに多くかかっていると思います。私が考える指導力とは、グローバル化-その良い面を促進しようとする人々の間で、グローバル化によって傷つけられていると感じる人々が何らかの方法で守られるよう、確実に手当てを行う責任を持つことなのです」教育の世界でもグローバル人材の育成が強く叫ばれるが、無自覚にこれらを進めたとしたら、子どもたちはどうなるのだろう?この4月からは次期指導要領改訂の先行実施がさらに進む。現行指導要領のもと、現場は必死になって実践してきたはずであるのに、「学力の二極化」や「子どもの貧困」が大きな問題になっている。1月27日開催の「子育て・教育のつどいinかも」の全体会に参加して、「手当て」という言葉についてより深く考えさせられた。傷つけられる子どもたち、「手当て」を必要とする子どもたちが今まで以上に増えてしまわないか。私たちは、目の前の子どもの姿から目を離してはいけない。