ほんりゅう「人事評価」結果公表の波紋(井深)

 「岐阜の教員は文句ばかり言って、動けないのが残念ですね。」先日、ある懇親会で20代の組合員から、突然こう言われました。どうやらこの方は、いろいろな場面で自分の意見をしっかり表明しているようでした。▼昨年11月から始まった「新しい人事評価制度」の評価結果が、この3月に一人ひとりに伝えられることになっています。しかし、「うちの小学校では、全く何も聞いてない」とか「自己評価にAを付けるような人は、すぐにでも教頭になれる人だと言われた」という報告がありました。「A、B」と記載された評価個票を見せながら、「はじめてAをつけてもらいました」と語った組合員もいます。▼私たちは、県教委との交渉で、制度の目的やしくみなどの周知徹底や教職員の理解を十分に得ることを強く求めました。ところが、特に小中学校の現場から聞こえてくるのは、制度に対する疑問や不満、不安です。「評価されて当たり前」と肯定的な人も中にはいます。しかし、「育児が大変になったら」「介護が必要になったら」「自分の体調が悪くなったら」自分につけられる評価に自信は持てるでしょうか。評価が悪かったら、声をあげられるでしょうか。▼だからこそ、組合の出番です!「もし、組合がなかったら?」と想像してみると、リアリティーが増します。「声をあげることができない」、そもそも知らないから「声をあげようもない」教職員のために、岐阜教組は、「新しい人事評価」について、これからも県教委と交渉していきます。