ほんりゅう “不易”と“流行”(岩田)

 タイトルは10年ほど前、中教審(中央教育審議会)答申や臨教審(臨時教育審議会)答申の中で引用されて一躍有名になったフレーズです。先日、新しい学習指導要領の概要が報道されました。今度は「英語だ」「プログラミングだ」と騒々しいです。かつて、総合的な学習の時間や生活科が始まった20年、30年前は「そのうちなくなるな」と思っていましたが、どっこいまだ存在し続けています。これらのたびに、学校現場では“新たな対応”が求められ、なにがしかの“刷新”が図られます。しかし減らされるものは聞いたことがありません。▼さて、「不易とはずっと変わらないことであり、流行とはその時々に合わせ変えていくことです」とあります。(語源は、なんと岐阜にもゆかりのある芭蕉の言葉によるものらしいです)▼それはともかく、子どもたちへの教育ではどうか考えてみましょう。“流行”を取り入れざるを得ないところに追い込まれがちですが、追い込まれつつも“不易”を大切にしていきたいと思っていました。「学ぶとは誠実を胸に刻むこと。教えるとは共に未来を語ること」という言葉もあります。目の前の子どもたちにつけたい力・してやりたいこと・残しておきたいことは譲れないものとして“不易”の姿勢で毎日の教育に臨みたいと思います。▼本年度もあとわずかになりました。子どもたちの将来を見越した“不易”の姿勢を貫き、子どもたちと一緒に笑顔を積み重ねたいと思っています。