一日の大半を同じ職場にいながら、しばしば「よくやっている」「ぎりぎりやっている」同僚の悩みや苦労がわかりあえない場合も多い。お互い忙しすぎる職場環境の中、妊娠したことを申し訳なく報告する方も多いと聞く▼司書・養護・栄養・校務員・助手などの少数職種の方々の待遇や苦労もまた理解されていない場合が多い。近年さらに「○○支援員」など様々な職種の方も増えてきた。今の学校は常勤・非常勤の方がいないと回っていかないにも関わらず、ともすれば「使い捨て」のように扱われる非正規の方の人生設計の不安には思いが及びにくい▼本人の体調、育児や介護など家庭内の事情は「個人情報」扱いでわかりづらい。しかし、そのような事情をお互い職場に持ち込める、「やさしさと思いやり」のある職場をつくることが求められているのではないだろうか。異なる職種の方への理解も同様だと思う▼わかりあえない背景に長時間勤務があることには多くの方が同意すると思う。岐阜県議会では2名の議員が教職員の多忙に関する質問をおこない、教育長が対処を約束した。しかし財務省は教職員数を大幅に削減する提言をおこなった。子どもたちに対しても教職員に対しても、「やさしさと思いやり」は感じられない。「政治的中立」という言葉を現政権は使いたがるが、この財務省の提言をくい止め、子どもたちにゆきとどいた教育を保障し、教職員の置かれたぎりぎりの勤務状態を改善するには政治的な力が必要となる。みなさんに、「ゆきとどいた教育をもとめる署名」を呼びかけます。