ほんりゅう 「成立」してからでは遅い(井深)

教職員の多忙化が限界を超え、病休者が急増している。特にここ数年は、忙しさの加速が目に見えるようだ。その原因の1つは、間違いなく教育基本法改悪(2006年12月22日教育基本法全部改正)にある▼先日、教員免許更新講習を受けた。予想以上にきつい2日間の講義の中で、ある講師が「いいのか悪いのかわからんけども、皆さんが今受けている免許更新(講習)も、この教育基本法が改正されたからです」と言った。その場の雰囲気を察しての言葉だろうが、受講生の間では「この後、すぐにテストなんて信じられない」「もう(こんな制度は)やめなあかん」「これから何回も受けなあかんのに、10万円近くかかるなんて」などの言葉が、さかんに交わされた。9年前、教育基本法「改悪」の影響がどう出るのか、よくわからなかった。ただ、「改悪」反対を訴えて切れるのことのない人の流れをネット動画で見て、夜中でありながらすぐにでも国会前に飛んで行きたい衝動にかられた▼今、若者を中心に繰り広げられているデモ行進が、毎日のように目に跳び込んでくる。そのリズム感とスピード、はっきり主張する姿に元気が漲る。国会でまさに審議中(という言葉に値しないほどのものだが)の法案が可決されてしまったら!?免許更新講習会場で、ただ不満を口にするだけでは、到底すまされない。その時、私たちは子どもたちに何を教育することを迫られるのだろうか。