ほんりゅう 安倍政権は歴史に耐えられるか(長谷川)

アメリカが「イスラム国攻撃の有志国連合軍」を呼び掛けた時、僕は自衛隊を参加させるのではないかと「ヒヤッ」とした。▼今年7月に安倍政権は集団的自衛権行使容認の閣議決定をした。「集団的自衛権が違憲ではない」となれば、「日本には憲法第9条があるから」という理由でアメリカの派兵要請に逆らえなくなる。「お金で許して」とか「後方支援で勘弁して」では済まされない。今のところは難民対策を支援するとのことである▼自衛隊を派遣しないのは、湾岸戦争時のアーミテージのように「show the Flag」とか「boots on the ground」と強硬に主張する人がいないからか。まだ海外派兵の法整備が終わってないからか、来年春の選挙を意識してか▼今後アメリカでまたテロが起き、強い要請で自衛隊が派兵されて、海外で日本人がテロ集団に処刑される動画がネット上アップされたり、日本国内でテロにおびえる事態がリアリティを増している。アメリカは、イラクでもアフガニスタンでも戦後の治安維持に苦しんだから、「まじめで民間人を安易には殺傷しない自衛隊を戦後処理に使いたいのではないか」という指摘もある▼なぜ「戦争を放棄した」日本をわざわざ危険な国にしようとするのか。それが国益なのか。100年後の教科書に安倍政権はどう記載されるのだろうか。