「日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」(日本国憲法前文抜粋)▼なんと気高い文章でしょう。敗戦から立ち上がろうとする1947年5月3日、日本国憲法は施行されました。今では「平和主義、国民主権、基本的人権の尊重」の3本柱を掲げる尊い憲法として世界中の様々な国々の「お手本」になっています。「古い」どころか、その輝きはますます注目されています。ところが、にわかに「改憲」論議が熱を帯びています。▼世界では、どんな「軍事同盟」にも加盟しないで、「平和」を希求しようとする国が137か国(オブザーバー国を含む)あります。そこに住む人は56億1550万人で、世界人口の80・52%にのぼります。そういう時代にやっと人類はたどり着いたのです。それなのに、それに逆行するかのような「改憲」は、なんとしてもくい止めなくてはならないと思います。▼前文に示された姿勢を、今こそ貫く時。この愛すべき「日本国憲法」を守るために、一人でも多くの方と連帯し、行動する時だと思うのです。