ほんりゅう 「見直し」で現場は右往左往 - 岩田

昨年度の小学校に続き、今年度は中学校で新しい教科書による授業が始まりました(移行期間はありましたが)。▼日本では、おおよそ10年ごとに学習指導要領が見直し、改訂されてきました。「詰め込み教育」を反省したり、「ゆとり教育」を反省したりしながら、時代の要請(理数教育、ICT教育、外国語教育)に応えつつ内容を変えてきました。「変わる」ことは悪いことだとは思いません。しかし、ここ20年の変化はとても大きく、現場は戸惑うことが少なくなかったと思います。たとえば、小学校では「生活科」が始まり、その次には「総合的な学習」(小・中・高)や「外国語活動」(小学校)が導入されたことです。また、それに伴い教科書も大きく変わってきました。学習内容も量も、学習の仕方のスタンスさえも変わるありさまです。現場は、そのたびに右往左往することがありました。▼せめて、教育の根幹に関わる部分(教科の本質、学校のあり方など)については50年、100年という長期的な展望のもとで確立し、「揺るぎない姿勢」を提案してほしいと願ってやみません。