先日、私の勤務する中学校区の小中学校を対象に、道徳計画訪問(道計訪問)があった。この間、岐阜教組と組合連は、長時間過密勤務縮減をめぐって県教委との交渉や懇談・協議を継続して行ってきた。その中で、道計訪問は小中学校の学校現場に多忙化をもたらしている要因の一つとして、その負担軽減をはかっていくことを県教委は明言してきた。
実際にはどうであっただろうか。
4月、赴任早々の職員会では、6月末の道計訪問に向けての詳細が、当日までのタイムスケジュールと共に、明記されていた。学校にとって、今年度の一大行事であるかのような扱いであった。道計訪問の当日は、教育事務所の主事に対して学級担任全員が道徳の授業を公開する。その指導案完成の期限となっている5月下旬までの間、数回の学年会が部活動終了後の時間にもたれた。また、各教室には毎週の道徳の授業を記録する『道徳コーナー』の設置も「義務」づけられた。「ほどほどにやればいいんじゃない?」と言い出せる雰囲気はなかった。こうして、当日までに各学級の指導案と学級経営案を綴った立派な冊子も完成した。
負担軽減はいったいどこにいってしまったのだろう?
さらに、私はもう一つ大きな問題も感じた。それは、道徳教育をこれまで以上に重視するという新学習指導要領体制である。さて、自分の職場ではどのように取り組んでいけばよいのだろうか。