「こどもの日ってどんな日かな」と思って調べてみました。国民の祝日に関する法律第2条の中には、「こどもの日 5月5日 こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」とあります。
ところが、2010年に出された国連・子どもの権利委員会日本政府報告書審査最終所見では、「学校において子どもの意見が考慮される領域が限定されていること、ならびに、政策策定過程において子どもおよびその意見が省みられることはめったに無いこと」、「驚くべき数の子どもが情緒的幸福度(well-being)の低さを訴えていること」、「高度に競争主義的な学校環境が、就学年齢にある子どもの間のいじめ、精神的障害、不登校・登校拒否、中退および自殺に寄与しうること」などを指摘し、懸念を表明しています。
また、「経済政策および財政政策(例えば、民営化政策および労働規制緩和)が、給与カット、男女間賃金格差、ならびに、子どもの保育および教育に関する私費負担の増加をもたらし、親、特に、シングルの母親に影響を与えること」についても懸念を表明しています。日本政府が行っている政策全般を問題にしているように思えます。
こどもの日を「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」としているのですから、日本政府は国連・子どもの権利委員会の所見を尊重して、そのための政策を直ちにとるべきです。