ほんりゅう 教員と仲間と鬱と…(岩田)

 

 教員の精神疾患による休職者数が極めて多いことが注目されてずいぶんの時間が経ちます。20年ほど前から増加傾向にあり、2007年以降は5,000人台(全国)で推移しています。率に換算すると全教員の0.55%ほどです。「たいしたことないじゃないか!?」と思われるかもしれません。しかし、『一般企業の2.5倍』です。原因を単純に述べることはできませんが、長時間勤務が背景にあることは明らかでしょう。特に部活動、慎重を要する保護者対応、職場の人間関係、進路・生活指導の難しさなどが挙げられるでしょう。行政も学校現場も、「児童数の自然減があっても、教員数の一定数の確保をして、罹患率を下げよう」と努力をしてきました。しかし、なかなか効果は現れにくいのが実態です。学校、教員を取り巻く問題はそれほど深刻で複雑なのです。私たちが実現したいのは「働きやすい職場」です。問題を組織としてとらえ、チームで解決しようと努力すること、問題が起こったときだけでなく、起こらなくても仲がよい職員集団であること、これらが実現すれば、休職にまで至らなくても、その前に救えるのではないかと考えます。皆さんの職場はいかがですか?