誰でもできる選挙活動
選挙のことを職場や地域で大いに話題にして、盛り上げましょう。私たちの一票で、子どもたちの未来も決まります。
教職員にも、政治活動の自由、選挙活動の自由があります。民主主義国家の主権者である国民にとって、最も重要な権利です。
現行の公職選挙法や公務員法のなかには、本来自由であるべき選挙運動に不当な制限を加える条項があります。しかも、文部科学省などは、これら違憲の制限をさらに誇大に宣伝し、教職員の選挙運動を妨害しようとしています。
現行法規によって、教職員に禁止されているのは、公職選挙法１３７条の「児童・生徒及び学生に対する教育上の地位を利用」した運動だけです。ここで言う「教育上の地位利用」というのは、「担任・教科担当の教員が、児童・生徒・学生に教育上不利益を与える可能性のある現在の教え子の保護者に投票依頼すること」と一般的には解釈されています。
ネットを活用する
- 選挙期間中は、自分のホームページやブログ、SNS（フェイスブック、LINEなど）で、支持する政党、候補者についての氏名、写真、政策などを掲載して、「○○さんに1票入れて」などと呼びかけることができます。
- 電子メールで投票依頼をすることは禁止されています。
後援会への加入やカンパ、演説会への参加は自由
- 地域や職場の「後援会」は政治団体ではありませんから、役員になることや参加を呼びかけることは自由です。
- 政党・政治団体・候補者に対し、個人として任意のカンパをすることは公務員でも自由にできます。
- 後援会活動として演説会場の準備をすることも可能です。
- 政党の政見放送の視聴や、演説会等への参加はもちろん、それらに誘うことも自由です。
ビラの配布も自由
- 後援会が発行する文書のうち選挙に直接関わらない政策などを内容とするパンフレット（とじたもの）は、公示の前後を通じて自由に配布できます。
- パンフレットや「後援会ニュース」などのうち、選挙活動を内容とするもの（「○○選挙予定候補者」などと紹介したり、投票依頼など）は、「部内資料」と明記して部内で活用しましょう。
- ただし、「法定ビラ」を職場で配布することはやめましょう。国・地方公共団体の所有、管理する建物内での配布はできません。
親しい人への自筆の封書での依頼は「信書の秘密」によって守られます
- 知人・友人、親戚など親しい人に近況を知らせる便りで、あくまで主たる用件のついでに、支持候補への投票と応援を依頼しても信書の秘密によって守られます。
- 宣伝物を同封してもよいのですが、必ず自筆で封書にしましょう。
- ただし、投票依頼が主な内容になっていると、自筆でも封書でもダメです。
「個々面接」「電話」での投票依頼は自由
- たまたま会った人や、他の用件で訪ねた際、投票や応援を頼むことは適法にできる運動です（個々面接）。
- 「戸別訪問」は禁止されています。これは「１．選挙に関し、２．投票を得る目的で、３．連続して、４．相当多数の、５．選挙人の居宅またはこれに準ずる場所を、６．訪問する行為」の６つの要件があり、１つでも欠けていれば禁止行為にあたらないとされています。
- 地位利用にならない限り、電話での選挙活動はまったく自由です。
組合活動と選挙の自由
- 選挙期間中、政党その他の政治団体は、確認団体以外は拡声器の使用ができず、演説会やポスターの掲示、ビラの配布に一定の制限が加えられますが、労働組合の政治的活動には何ら制限を受けません。
- 「選挙運動」とならない教育条件改善の要求などで街頭宣伝（宣伝カーも可）をしたり、ビラ配布を行うことは自由です。
- 組合でとりくんでいる署名活動は、「選挙運動」に関するものでない限り、街頭でも各戸訪問でも自由にできます。
- 組合が発行する職場新聞などは、「選挙運動」にならないようにして、選挙への関心を高めるためにも積極的に活用しましょう。
「選挙運動」＝特定の政党・個人を予定候補者などと紹介したり、投票依頼をすることなどを言います。