ほんりゅう 国体が去って - 村上

 先日、ついに「岐阜清流国体」が開催された。岐阜教組、および組合連の組合員も含め、少なくない教職員が大会に関わってきた。改めて、その労をねぎらいたいと思う。▼私の勤める中学校では、4月当初から「国体観戦」が行事予定に入っていた。しかし、生徒に観戦させる意義などについて、議論になったことはなかった。当日の2日前になって、観戦を予定していた野球の試合が、台風の影響で急遽変更になった。そのために職場はかなり混乱した。「観戦をやめてはどうか」という意見もあったが、バスも手配(市の予算)されていることもあり、結局、卓球と馬術に分かれて行くと言うことで落ち着いた。▼当日、私は卓球観戦の引率をした。会場でバスを降りるとき、応援用の小旗とパンフレットを全員分手渡された。観戦後の職員室では、こんな会話があった。「カットされた給料が、これになったんやな」「そうやなぁ」……。さて、実質的に1時間半程度の観戦であったが、生徒たちはそれなりに雰囲気を味わったようであった。▼今、改めて思い起こされるのは、県の行財政改革課との懇談で、担当者が発した「国体が終わるまでは…」という言葉である。私たちに4年間にわたって給与カットを強いてきた県の行財政改革アクションプランは、今年度で終わる。国体は去ったのだ。